アメリカにおける最大の商戦日(=モノが安くなる日)はブラックフライデーと呼ばれるサンクスギビングの翌日。一方で、2010年代に入ってサイバーマンデーが一般的になったことで翌週にもセールが設けられるようになりました。加えて、コロナ禍で、オンライン販売が拡大したことによるウェブの負荷分散の必要性、来店日を分散させる必要性があり、多くのお店がサンクスギビングの週の頭からセールを始めるように。そして、今年は未曽有のサプライチェーン危機と報じられ、早めに買い物するようアドバイスされていました。結果、2021年は例年以上にいつ何を買ったら一番安いのかわからない状態でした。
そんななかでも買い物ができると思えたのはアメリカの返品文化やそこからおそらく派生してできたプライスアジャストメントのおかげ。
返品
アメリカの大衆店では大抵のものは一定期間内であれば返品できます。注意するとしたら以下。
- アウトレットや中古品・クライアランス品だとSales are finalと記載されているのでそういう店や品物は原則返品NG。
- 返金方法はギフトカードという場合もある。
- レシートはもらっておくこと。なくても返品できる場合もあるけど、あると圧倒的に楽。
- 会員になっているところだとやりすぎると出禁になる可能性があるので、ほどほどに。多分日本人感覚で控えめにしてたら大丈夫。
多くのお店にはReturn Policyがどこかにあり、どんな商品がどんな状態ならどれぐらいの期間返品できるか確認できるようになってます。Policyを見るまでもなく、返品ができない場合はあらかじめそう書かれていたり、買うときに言われたりする機会も増えた気がします。
日本の感覚からすると返品には若干抵抗はあるのですが、さまざまな理由でAmazon、Costco、Macy’s、Walmart、Fred Meyer、REI、Dick’s Sportsなどでこれまで返品したことがありますし、いずれもあっさりと応じてくれました(未使用とわかるものばかりだったからかも?)。基本的には「恥ずかしい行為」として認知されていますが、めったに使わないものは、買って使ったあとに返品するような方もいるそうです。店側も良品で戻ってくるなら変に争うよりも応じておけ、みたいな感じなんでしょうかね。
プライスアジャストメント
もう一つがプライスアジャストメント、価格調整。これは返品制度がありきの、返品されるのを防ぐための制度、という感じがします。例えばパソコンを買って翌週にそれが同じ店でセールになった場合に差額分を返金してくれる、という制度です。ものをすでに使っていても関係なく、損した気持ちから開放されるので嬉しい制度です。注意は以下です。
- 返品と比べるとやっているお店が少なかったり、対象外となるものも多い。ルールそのものも見つかりづらく、プライスマッチと同列に記載されていることも。
- 返品と比べると期間も短い。購入もしくは引取りから7〜14日とかが多い。引き取ったらもう調整してくれないところも。Costcoは比較的長く30日。
- 手続きが面倒だったりする。買った店舗にいかないといけなかったり、電話で問い合わせる必要があったり手続きできる方法が決まっている場合がある。レシートと新しい安い価格の証明(写真orスクショ)など必要なものが多いことも。
- クリアランス品や特殊なセール品(Buy one get one freeとか)は対象外だったりする。
2、3年ほど前に、Dick’s Sportsで60ドル引きで購入したものが翌日に120ドル引きになったことがあり、凹んでいたときに教えてもらったプライスアジャストメント。セールが立て続けに開催される時期はこういった制度を設けているお店で買う、というのも一つのアプローチだと思っています。
今年、2021年のセール期間、もっと待てば安くなるかもしれないと恐れながら買い物するのではなく、買って他で安くなったら返品、プライスアジャストしたらいいや、ぐらいの精神で挑んだ結果、必要な買い物はほぼほぼ済んでいます。
…が、結局今年のホリデーショッピングで返品やプライスアジャストメントをする機会はなさそうで、変な決意だけをしてしまった感じがしています。
今年も残りわずか、みなさんもホリデーショッピングを楽しんでください。